私失敗しないので。

大門未知子

「私失敗しないので」の名言で有名なドラマ「ドクターX」のフリーランス天才外科医の
大門未知子。

「誰もできない難解な手術を颯爽と現れて成功させる。
個人的に医療ドラマが大好きで、どの作品でも主役のその姿勢と精神性に擬似世界と
わかっていながらも憧れてしまう。

ただし、この手のドラマには落とし穴があることもわかっている。

生きるか死ぬかの状態を脱するための最前線に立つ執刀医にスポットライトを当てる。
切り取りの医療場面には大きな感動や落胆など心揺さぶられるものが現れやすい。
楽しむためのドラマとしてはこれで不問だが、現実であれば、
もう一つ、患者がその状態に陥ってしまった原因の追求とその改善に尽力する姿勢こそが
天才外科医の腕と並ぶ重要性をもつ。

彼女のような敏腕の医師が現実世界でも存在するならば、それは間違いなく絶対的だろう。
しかしながらその執刀と成功だけでは真の意味での治癒と言い切るのに弱すぎる。
ドラマの中で一喜びしたその後、時間的経緯を経て、比較的短期でどれもこれも病態の再発率が
高いとなれば問題だ。
その再発率をおさえこむための過剰な薬剤投与があったりしてもどうかと思う。

感覚器の中でイップスが問題になる成人前後から30代までの間に大きな変化をみせるものとして、
「親知らず」を挙げる。
厳密には親知らずが生えてくることによりいろんな変化が口の中には起こるので
「親知らずを含めた奥歯の噛み合わせ」となる。

再発の都度颯爽と大門未知子が現れ、「私失敗しないので!」とパート2、パート3の活躍が
始まるなんてことではドラマの感動も薄ぼやけ、しらけてしまうだろう。

医科も、歯科も、今や各科に細分化され、専門性を高めている。そうでなければ知ること、
各場面の判断が膨大である人体の世界において、起こる問題への対応、技術の正解性は高まらない。
優れたスペシャリストは生まれてこない。
これは正しい進歩だと思う。

しかしながら特化するということは足りないものが生まれるということを見失ってはならない。

いうならば各科の繋がりの部分がそれに当たる。
人の身体は繋がっている。
人体模型や解剖図を一度は見たことがあるだろう。
肺や心臓、胃や腸がどこにあるのかよくわかる。
しかし抜けてる組織があることに気づいてほしい。隣り合う各臓器の間は、筋肉の間は、
空っぽの空間であるわけではなく、総てを繋ぐ組織で埋め尽くされている。
それは細胞レベルから繋ぐ重要な組織だ。筋肉が断裂したり、手術をしてその組織に硬く
引きつるようなことがあれば、多少なりともつながる全身に影響は及ぶだろう。
それが常になにか病気のような大問題につながるとは言わないが、必ずしも言わないわけでもない。
大門未知子が切れば、切った組織は少なからず硬くなり、柔軟性や感覚は衰え、引きつる。
そうやって身体は繋がっている。

歯を削ればどうだろうか?歯を抜けばどうだろうか?インプラントはどうだろうか?
下顎のまわりには100を超える数の筋肉があり、後方には脳と心臓をつなぐ唯一の道である
首があり、生きるためには必要不可欠な空気を取り込む気道がある。
そして歯は筋肉を緊張させ、強い力を生み出す。
頭蓋骨を引っ張り、首をねじり傾ける。
雑巾を絞る時、表面だけ絞り、芯の部分は絞らないなんてことができるだろうか?
できないはずだ。
想像してほしい。頭蓋骨や首、身体の芯の部分には生きるための中枢である脳脊髄がある。

そして口は、元いえば歯は、身体から切り離されて、歯科という大門未知子の考えも及ばない
医科とは違う特殊な特化の道を歩み続けている。

歯科と医科は分けられている。
繋がりから口は切り離されている。
身体の入り口にもかかわらず。

医科で原因不明の答えのいくつかは永遠に不明のままなのかもしれない。

原因はなんだ?
原因はどこにある?

探すなら。繋がりをよく見る必要がある。
ドラマに出てくるサブキャラクターの中に実は医科、歯科、各科の垣根を超えて
原因を探し当てられるドクターXがいてほしい。
例えば大門未知子と名コンビの岸部一徳扮する神原晶が実はそうであるとか。
失敗しない天才外科医の価値はそうして初めて際立つのではないかと思えて仕方がない。

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院長日記

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