アスリートの噛み合わせの調整とマウスピース

アスリートの噛み合わせの調整とマウスピース

アスリートの方々にとって身体の歪みは身体操作にかかわるのでメンテナンスをされている方も多いと思われますが、噛み合わせを確認、調整される方は少ないと思います。

口は肩、首から上、頭頸部と筋肉を介して直接的につながり、不良な噛み合わせは筋肉の過緊張を引き起こし、頭蓋骨、首をひっぱり、ねじり、全身運動に制限を生み出します。

また身体の歪みのみならず頭蓋骨の歪みを引き起こし、脳血流量、脳脊髄(中枢神経系)に影響を与えます。それにより内蔵、筋肉の活動と休止、ホルモンバランスなど変調は多岐に渡り及ぶことになります。

例えば、日々の食事やサプリメントから摂取している栄養素を効率良く取り込む、睡眠を深くして十分な休息を得る。といったことに不調が現れることにつながります。

調整方法ですが、まず頭蓋骨、首のレントゲン写真を4枚、全身写真を4パターン撮ります。
噛み合わせのずれ、身体への影響を正確に確認、調整後の変化、状態を診るためです。
読み取れた情報から、不良な噛み合わせを探し、最小限の削除量で調整をしていきます。
噛み合わせに変化を与えると身体に変化が起こります。その変化を待つ時間として1週間から2週間、個別の生活指導を守っていただき、チェック、調整を約4回行います。
そして再度、写真、レントゲン写真を撮り、変化と状態を確認します。

マウスピースを作成するのはその後が良いでしょう。

私がつくるマウスピースは少々他のものとは異なり、調整が非常に重要です。
例えば歯は前歯と奥歯で動かす筋肉も敏感さも違います。
ですから、すべての歯が同じ当たりかたをして最高のパフォーマンスが発揮できるとは思いません。
奥歯を噛み締めて力を生み出すのは、身体の内側へ力を集中させる時です。
ウェイトリフティング、ラグビーでのスクラム、相撲で相手を受けて踏ん張る時などは強く歯を噛むでしょう。
野球でピッチャーがボールを投げるとき、サッカーでドリブルをする時、シュートを放つ時、ハンマー投げでハンマーを投げる時、格闘技でパンチを打つ時に食いしばるような動きはしません。

マウスピースを作成する時、用途により獲得したいものが違いますから、それぞれに応じて引き出しやすい特徴をそれぞれのマウスピースに盛り込むことが重要と考えています。

そして使用するマウスピースは歯科医師が管理しているブーステクターを使用しますので、作成時の意図や感想が届きやすくなっています。

釜谷真 総合格闘家

釜谷真 総合格闘家
噛み合わせが右にずれていて右ストレートが伸びないということをトレーナーからオーダーをいただき、噛み合わせを調整。
真ん中のレントゲン写真が初診時、右端のレントゲン写真が週一回の調整を四回終了した時のもの。上顔面が右に引っ張られていた緊張がとれてきている(鼻筋に注目するとわかりやすい。首の傾きも改善されてきている)
現在は月に一度くらいのペースでチェック。生活指導を併せて行い、ゆっくりと改善を進めている。
四回の調整後マウスピースを作成。
(効果)右のストレートが伸びるようになった。ハイキックが上がるようになった。減量からのリバウンドがスムーズに行えるようになった。

川口雄介(クラッシャー川口)総合格闘家/プロレスラー<

川口雄介(クラッシャー川口)総合格闘家/プロレスラー
唾液が出ない、口が開かないということでトレーナーから診察を依頼。噛み合わせを調整。
真ん中のレントゲン写真が初診時、右端のレントゲン写真が二週に一度の調整を四回行った時のもの。頭蓋骨の長径が短くなっているのは撮影時の顎の傾きが同じにならなかったため。上顔面が左に引っ張られている緊張がとれて両目の位置が真ん中に動いてきている。鼻筋もまっすぐになってきていて、首の位置が鼻筋から見て右にあったものが、頭蓋骨の中心に動いてきている。
現在は約一月に一度のペース。試合前にチェックと調整に来てもらっている。
四回の調整の後マウスピースを作成。
(効果)唾液も十分出るようになり、口も大きく不自由なく開くようになり、首が楽に回旋するようになり、パンチ、キックがスムーズに出るようになった。

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院長日記

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