桜通り歯科コラム
噛み合わせ最前線

感覚的思考と論理的思考

先日映像作家さんと、映画監督さんと、酒の席を共にさせていただく機会がありまして、『ものごとの考え方について』という議題で話が盛り上がる場面がありました。食事のだいたいの時間を、たわいもない話を酒のつまみにして過ごしたのですが、その時は三者三様に言い分が割れて、なかなか面白かったですね。ものごとを考える時、頭の中に感覚的な思考と、論理的な思考と両輪をもってして何事もおこなう。というような内容でしたが、結果からいえば、私の頭の中が一番理屈っぽく、映画監督さんの頭の中が一番感覚的。映像作家さんの頭の中が一番バランスがとれているようでした。直感や、創造力、TPOに合わせ空気を読むようなことから、喜怒哀楽まで、ひとらしく生き、人生を楽しむため、もしくは、何かイノベーションを起こすために、感覚的な思考は必要不可欠です。すべてが論理的思考より、作業効率やスピードを上げるにも、いわゆるアイデアということですが、生み出す突飛な発想がなければ時代の進展はないでしょう。しかし、良い流ればかりのときは感覚的な思考に任せて勢いに乗っていれよいですが、つまづき、悪い流れに変わり、スランプにおちいるようなことになれば、感覚的な行いばかりではどうにもなりません。感覚的な思考は常に優先させておくということにも異論はありません。『考えるな、感じよ』誰の言葉か知りませんが、その通りだと思います。しかし、論理的な思考をまったく持たないと、スランプの時間はずるずると長引きやすいと思いますし、社会的にアジャストさせることが難しくなり、せっかくの発想も世に出ることなく、逆に良いはずが悪評価を得てしまうこともあるでしょう。映像作家さんは自分の発想でとことん行くが、やはり、スポンサーありきなのが社会であり、相手の持つイメージや意見を無視はできず、ある程度の論理的な思考はたえず持ち合わせておいて、やりすぎ、いきすぎにならないよう総てのバランス調節はする。それが商業的ということ、ということでした。アートは感覚的思考だけでかまいませんが商業的であるならば、それだけではだめだということです。

私は日々、感覚的に生活しているほうだと思いますが、歯科医師として、歯科に携わる時間は一日の上で大半を占め、そのほとんどでは、感覚的思考より論理的思考を多く働かせているかもしれません。医療はアートではなく、独創的な手術などいりませんから。私にはいくつかのルールがあり、それにのっとり、診療はおこなっています。プラーイベートでも、何か成し遂げたい時や、うまくいかない時などは、同じ様に考えます。

結果(感情だったりもする)→分析→選択→準備→行動→結果→分析→選択→準備→行動

このサイクルが、ひとつの方程式であり、ルールです。他にもまだまだルール、方程式はあります。

ひとつ他を言えば、答えをひとつに絞らないとか。ひとつの答えではなく。できる限り多くの可能性を考える、そうすることでアプローチに応用を効かせることができますし、慌てることが減ります。多くの可能性で問題を取り囲むことで、正解に近い答えが導き出されるわけです。歯科治療に置き換えれば、患者さんとのやりとりの中で、これは虫歯だな、とか、神経を取らなければならないな、とか、よく調べる前から、症状を聞くだけで、頭の中で決めてしまうことがあります。経験が増えて行けば、『ああ...あれね』といった短絡的なパターンに当てはめる様にひとはなっていきます。失敗のはじまりですね。予測は結構ですが、決めた時点で、医療ミスが始まっていることもありますからね。患者さんの訴え的にはこの可能性がある。直接見てみてこの可能性がある。歯周状態的にはこの可能性がある。上との噛み合い的にはこの可能性がある。全体的な噛み合わせ的にはこの可能性がある、構造的にはこの可能性がある、全身疾患から診てこの可能性がある、現在の精神状態、社会的ストレスからみてこの可能性がある、もしかして近日のうちに外傷はなかったか、経緯的にこの可能性がある、レントゲン写真を診てこの可能性がある、以前の治療が不良なための可能性がある、など、まだ出ます。これをできるだけ早く、多く、頭の中に浮かべなければいけません患者さんとの会話は進み、治療時間は限られていますから。

同じことですが、噛み合わせに関しても、ぱっと見て、感覚的に歯を削ってしまってはとんでもない事態に発展する可能性があります。様々な角度から分析に分析を重ね、理論的に導きされた行為をおこなっても、知識不足であったり、認識不足があれば、また患者さんの理解が得れず、協力してもらえなければ、病態が治癒方向へ向かってくれないということもあるでしょう。医療は基本的には身体のルールがあり、それにのっとり、治療は進めて行くのが、モラル的に正しいと思います。パターンで考えるのはらくちんですが、ひとつとして同じものがないものに、パターンを当てはめようなど愚の骨頂ですね。噛み合わせもまさにそう。歯科治療の中では論理的思考優位でいいのではないかと思います。なので、自分の論理が間違ったものにならないように、今日も明日も勉強します。

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