『喫煙がなぜだめなのか』と『お口の中の免疫』のはなし

『喫煙がなぜだめなのか』と『お口の中の免疫』のはなし

喫煙がなぜだめなのか

喫煙がなぜだめなのか? 理由は多々あるでしょうが、一番はやはり『免疫力』が著しく低下することじゃないでしょうか。もっとわかりやすく言えば、病気になりやすくなる。病気にならないように日々、この瞬間も身体を守っている細胞の力が衰える。

口は身体の内部をさらす一番大きな場所であり、入り口です。外からの異物や微生物に常にさらされている場所です。そのため、そこは生体防御の最前線ともいえます。タバコの煙もその刺激する異物のひとつと言えるでしょう。最前線の身体を守る免疫細胞は口の中のどこにいるのでしょう?その場所は、大きく別けて三箇所です。

  1. 唾液中
  2. 歯肉の表面
  3. 歯肉溝から出る滲出液の中

喫煙者の方はおわかりだと思いますが、喫煙者の口の中はよく乾きます。詳しくはニコチンが交感神経刺激に働くと唾液が粘度の高いドロドロとしたものになり、そして量自体も減ります。唾液の分泌が減る一番の理由はストレスや緊張により自律神経が乱れることとしている文献もあるくらいですから、自律神経は交感神経と副交感神経の2つの神経系からなる中の、交感神経を刺激するニコチンの作用は唾液を減らす原因なのかもしれませんね。様は唾液の性質がドロドロになることで、自浄作用(唾液にはあるていどのお口の中の汚れを清掃する働きがあります)が衰え、分泌量が減ることで、免疫細胞の数が減り、口が乾き、細菌は繁殖し、例えば細菌が原因の口臭が強まるような現象も起きてきます。交感神経を刺激するということは、興奮状態をもたらすことなので、身体が休まるべきコントロールを乱すならば、身体には害ですね。ニコチンの交感神経刺激により血管が収縮し、結果として、消化管、皮膚、粘膜への血流量が減少します。細胞にとっての栄養は血液ですから、それが少なくなっては最前線はたまりません。歯肉の表面は繊維化といって、分厚く、硬くなり、免疫細胞の少ない状態へと変化します。もっともっと詳しく言えば、ニコチン、一酸化炭素、シアン化水素などの物質が、免疫能低下、創傷治癒、 延(コラーゲン産生低下)、組織の血流低下(血管収縮、血小板凝縮亢進)などを引き起こす。ということです。

唾液が減り、口の中の細菌が増え、歯肉が硬くなり、戦ってもらわなければ困る免疫細胞の数が少なくなり、病気になりやすくなる。喫煙で一番よくないのはこのことだと、私は思っています。

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院長日記

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