桜通り歯科コラム
噛み合わせ最前線

咬合治療-その4

その3の続きです

声に関して書きましょう。

歌を趣味でやっていたり、ボイストレーニングをしている患者さんを何人かみましたが、噛み合わせ、とくに顎の位置と筋肉の状態で、かなり変化がでるようで、質問されることがありました。解剖学的、生理学的に考えると、明らかに影響があると思います。声や歌の専門家ではないので、どのくらい? とかその辺は分からないのですが、医学的に考えられることを今回説明しようと思います。

まず、顎の位置について。

悪い噛み合わせにもいろいろあるのですが、日本人の場合、下顎が後ろ(奥)にずれている場合が多いようなので、この場合が一番影響を受けるでしょう。この場合、単純に考えて、“下顎で首が(喉が)閉まっている”状態になります。当然声は出ずらくなるでしょう。また、顎関節も奥に押し込められているので、口も大きく(本来開くべき大きさ)開くこともできません。これは、レントゲンで見ても、頚椎と下顎が重なって見えたりします。

次に、筋肉について。

噛み合わせが悪いとほとんどの場合、噛む筋肉、口を開ける筋肉、表情筋、首の筋肉を含めたした顎の周りの136個の筋肉に過緊張が出ます。それにより、やはり口が開きずらかったり、特に喉が締め付けられます。簡単に言うと喉の周りの筋肉が全て固まって硬くなり、固まると力こぶと同じで、筋肉も大きくなり、喉がふさがって声が出ずらくなります。

いろいろな状況がありえますが、ほとんどの場合、噛み合わせが悪いと上記の全てが、程度の差こそあれ、起きています。

そうすると、声や歌の方から考えると(専門知識はありませんが)、もしこのような状態なら、 声を出そうとしても、歌を歌っても、“本来の自分の能力ではない”ということです。そして、ボイストレーニング等をしても、変化はあるでしょうが、かなり大変な状態で無理やりトレーニングをしていることになるでしょう。

顎が奥にズレていた患者さんが、ボイストレーニングしながら噛み合せの治療をしていたら、下顎の位置がいい状態に時や、筋肉に硬直がないときは、声が出て、乱れているとき、治療の過程でまだ下顎の位置が安定していないときは、声も良かったり悪かったり。そして少なくとも下顎の位置が安定して奥にズレなくなったら声も安定しました。今まで診た患者さんで歌をやっている患者さんは同様にそのような感じです。

悪いかみ合わせでも、下顎が前にずれている場合は、少なくとも物理的に喉が締め付けられてはおらず、どちらかと言うと本来よりも開いているかもしれません。ですが、噛み合わせ自体は悪いので、筋肉の影響は受けると思います。

日本人の場合、厳密には、正常な顎の位置と噛み合せの人はほとんどいないので、ほとんどの人が少なからず影響が出ていると思います。以前にも書いている、“本来の自分の顔ではないかも?”というのと同じですね。

簡単なチェックとしては、

  • 口を大きく開けたときに、耳の少し手前のところに、関節の頭が“ボコッと出てくれば口が開いているのですが、全然出てこなかったり、左右で差があったりした場合は、下顎がずれていて口がまともに開いていない可能性が高いです。
  • また、下顎を楽にしたときに、本来ならただ筋肉にぶら下がってぶらぶらするのですが、それができなかったり(開くか閉じるかしかできない)、固定されている感じがしたら筋肉が硬直しているかもしれません。
  • そして、顔を前のほうに出して口を大きく開けたり、歌ってみたりして普通の状態より良い感じがあったらやはり、顎がずれているかもしれません(本来、顔を前に出す必要はないので)。

このことに関して何かまた発見があったら報告します。医学的な研究や実験データはまず出てこない(他から)と思いますので、あくまで自分の臨床データに関してですが。ボイストレーナーや声、歌の専門家とのコンタクトや、知識が得れれば、何か有効な情報をより見つけられるかもしれません。

咬合治療-その4-1
咬合治療-その4-2

正常な口の開閉口(関節の回転滑走運動)と異常な状態(回転運動のみ)

咬合治療-その4-3
咬合治療-その4-4

悪い状態(頚椎も逆カーブ)と少し改善(まだ正常ではない)

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