桜通り歯科コラム
噛み合わせ最前線

精神的症状について-その3

その2の続きです

日本人と外人の咀嚼パターンは違うことについて書きましょう。

このことに関して、問題となるのは、ほとんどの歯科治療の方法や、技術、機械、材料が、海外から来ているということです。日本で開発されたものもありますが、ほぼ、海外からのものをアレンジしたものが多いです。

ですから、それらが日本人に、外人と同じように使えるのか?

同じ人間だから...実は、外国人(主に白人)と日本人はかなり違います。

  • 咀嚼パターン
さらには、
  • エナメル質の厚み
  • 象牙質の硬さ
  • 歯茎の厚み
  • 骨の厚み
  • 神経(歯髄)のかたち
  • 根の長さ
など、外国人と日本人には多くの違いがあり、インプラント、歯周外科の方法も、日本人にはそのまま使えないものも多いですし、多くの材料も、例えば、セメント、土台の材料、等も、外人の歯の質が基準になっていて、日本人に使うと、接着強度や、維持力も違ってきます。受け持つ患者さんの中には外国人の方も常にいますが、例えば、神経を取った歯(死んでいる歯)は、生きてる歯の4分の1の強度になるといわれていますが、例えるなら、外国人はコンクリートのような感触ですが、日本人は竹みたいです。しなるような、明らかに弾力があります。

咀嚼パターンについてですが、簡単に言うと、

  • 外国人は真っ直ぐはさみ切るように顎を動かして噛む(チョッパータイプ)
  • 日本人は水平方向にすりつぶすように顎を動かして噛む(グラインディング・タイプ)
実際何が問題かというと、歯の角度が変わってきます。基本的には咀嚼パターンは、それぞれの人が生理的許容範囲内で、違うので、歯を作るときも、それぞれの咀嚼パターンに調和させるべきなのですが、自然のままの自分の歯が1本もなかったら? それでも各個人の最適な咀嚼パターンを見つけ出し、確立するはずなのですが、多くの場合、外国人の歯のかたちで作られています。これも上記の治療の基本をはずれているのは、もちろんですが、噛み合せの理論が外国人の平均値で統一された見解になっているからです。今は、全ての歯を平均値的正常値で歯の角度を決めて作ることは、ほぼないと思いますが、多くの歯科医の記憶の中に外国人の歯の角度の平均値があり、なんとなくそのかたちを基準につくり、調整しているのではないでしょうか。

そうすると、歯の角度がきつすぎます。窮屈で、クイシバリが出てしまいます。かたち上問題なさそうで、歯の位置、あごの位置が正しくても、角度がきつすぎるだけで、筋肉が硬直してしまい、ひどいと頭痛等が引き起こされます。

極端な例は、アメリカ等で治療した場合。まず、外国人の型の歯が入っているので、ひどいとセラミックなどはかけてしまっています。

ちょっと患者さんよりも、歯科医向けの知識かも知れませんが、気をつけるとすれば、“”アメリカと同じ方法でやってます”とか、“海外から輸入した最新の材料・機械です”と言われると、良さそうに聞こえますよね? でも、実はそうでもない、ということです。さらにそれを日本人用にアレンジしたり、少なくとも日本人を考慮してその材料・機械・方法を検証したかどうか? が重要です。

アメリカでは、差別の問題が根深いですから、人種によるデータのを取れないらしいです。日本人にはどうか?というデータがないのです。日本でならば、調べられるはずで、日本でもデータをとっているものがあるでしょうが、初めから外国人と比較して、というかたちでないと、ただ調べてその結果を外人と比べてもあまり意味はないでしょう。

精神的症状について-その3-1

右の写真は、顔がすごく小さい(日本人の半分くらいに見える)外人の女の子の歯です。日本人と比べるとかなり歯茎がごつい感じです。インプラントもやりやすそうです。

右側が白人のレントゲンです。まだ歯の根が完全に完成してない子供ですが、既にかなり根が長いです。歯の山も鋭いのが分かると思います。

精神的症状について-その3-2

生理的咬合、病的咬合、治療咬合 について書きます。

噛み合わせを大きく分けると、

  1. 生理的咬合
  2. 病的咬合
  3. 治療咬合
です。

基本的には、生理的か、病的かのどちらかです。

それでは、正常咬合は?

今は、世界的に正常咬合と言う言葉(概念)は使いません。

これは、多くのの医学的なデータに共通するのですが、人間は、機械ではないので、絶対的な1つの数値は存在しないものがあります。血圧、心拍数、血液データ、身長、体重など。平均値としての正常値や範囲は出せますが、全ての人に共通する唯一の数値ではありません。例えば、平均身長が173センチだとして、180センチの人は異常なのか?人種によっても違いますし、150センチの人が最高血圧100mmHgでも問題ないかもしれませんが、180センチの人が100mHgだと、ふらふらするでしょう。共通するものもあります。染色体の数や、DNAの塩基の種類、など。

噛み合せも、平均値でその噛み合せ方や角度を出すこともできますが、全ての人に共通の数値はありません。理論的に理想的な咬合はあります。

ですから、全ての人を、まったく同じ数字で噛み合わせをつくることはできないので(歴史的には間違ったこともあります)、厳密には、正常値と言うのが設定しづらい。さらにいうと、2人としてまったく同じ噛み合せの人はいないです。特に、ミクロン単位なので。

ですから、噛み合せの状態を見ても(診断しても)、平均値的正常値からはずれても、絶対に異常とはいえないですし、まったく同じ噛み合わせを全ての人に与えることもできません。

では、病的咬合は?

歯牙・歯周組織、筋肉、骨などの噛み合せに関する咀嚼器官に、歯牙の接触関係による、各組織の生理的許容範囲を超える状態があること。

基本的には、“全か、無”ということです。

ですが、その差がミクロン単位と言うことではなく、病的な状態にならない、生理的許容範囲があります。簡単に言うと、平均値からはずれても、個人の生理的許容範囲内に入っていて、それが長期的に維持できるなら、病的咬合ではありません。例えば、多少歯が引っかかりながら噛んでいたり、ところどころ歯が削れていても、そのときに、関連する組織に異常がなく、長期的に維持できているなら、あるいはできそうなら、確実に病的、ということではありません。安全ではないですし、程度次第ですが、少なくとも、臨床的には緊急性はない、ということです。

逆に、まったく問題なく噛めて、痛くない、と言う自覚があっても、顎関節がボキボキいっていたり、歯が引っかかり、そのせいで歯が揺さぶられ浮いた状態で、歯肉も骨も少しづつ下がってきていたら、進行している状態ですし、個人の許容範囲からははずれているでしょう。

精神的症状について-その3-3

ですから、診断するときも、治療するときも、平均値的正常値、あるいは、理論的理想値を基準に、各個人の生理的許容範囲内を見極めて診断し、各個人の生理的許容範囲内で、最小限度の侵襲で、最大の効果を得られ、長期的に維持可能な、噛み合わせを見つけ、確立することです。

そして、人為的に歯科医が作った咬合が、治療咬合です。状態的には、生理的咬合になっているはずです。そうでなければ、治療咬合ではありません。壊してるのかな...?

その4に続きます

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